低用量ピル“マーベロン”の特徴
低用量ピルは、1〜3相性と1〜4世代という区分で種類が分けられます。
そのなか中でもマーベロンは、実薬と呼ばれる錠剤に含まれる2種類のホルモンが一定量配合されている“1相性ピル”の低用量ピルです。
デソゲストレルと呼ばれる黄体ホルモンを使用しているため、“第3世代”に分類されます。第3世代のピルに使用される黄体ホルモンは、にきびなどの肌荒れの原因の1つである男性ホルモンの作用を抑えることで皮脂の過剰分泌を防ぎ、症状を改善する効果が期待できます。
低用量ピル“マーベロン”の効果
ここではまず、マーベロンの効果について解説します。
避妊効果はどのピルでも変わらない
基本的に避妊効果はどのピルでも変わることはありません。
どの種類のピルでも、毎日1錠を決まった時間に服用することで99％以上の避妊効果を得ることが可能です。
ただし、飲み忘れがあったり服用時間に大きなずれがあったりすると、不正出血を起こしたり避妊効果が弱まってしまったりする場合もあるので気をつけましょう。
ニキビ改善に効果的
マーベロンは、低用量ピルの中でも特にニキビ改善効果が期待できる薬です。また、 服用による一時的なニキビの悪化が少ないことも特徴です。
女性の場合、ニキビなどの肌荒れは黄体ホルモンの乱れや男性ホルモンが要因となっている場合がありますが、マーベロンに配合されている“デソゲストレル”という黄体ホルモンは男性ホルモンの作用を抑える効果があります。
そのため、男性ホルモンによる皮脂の過剰分泌を防ぎ、ニキビ改善に効果が期待できるのです。
マーベロンの飲み方について
ここでは、マーベロンはどのように服用するのが正しいのかを説明します。
基本的なマーベロンの飲み方
マーベロンの服用方法は以下のとおりです。
- 月経開始〜5日目までに飲み始める
- 毎日1日錠を21日間連続して服用
- 22日目から7日間の休薬期間は偽薬を服用する
- 7日休薬したら次シートの1錠目から飲み始める
マーベロンには21錠タイプと28錠タイプがあり、28錠タイプの最後7錠は有効成分が含まれない“偽薬（プラセボ錠）”です。この偽薬は飲み忘れを防ぎ、ピルの服用を習慣づけるために含まれています。
避妊効果をきちんと得るためには、毎日1錠を忘れずに正しく服用するようにしましょう。
マーベロンで生理のタイミングをずらす場合の飲み方
ピルは生理が来るタイミングをずらすことも可能です。
マーベロンを飲んでいる場合、生理日を早めたい場合は生理が来てほしい日の3日前に休薬してください。そうすると、休薬してから2〜3日ほどで生理が来るでしょう。
逆に生理を遅らせたい場合は、21日分の実薬を服用したら休薬期間を設けずに新しいシートの実薬を飲み始めてください。生理が来てほしくない日まで服用を続けたら、その後は休薬期間を設けるようにしましょう。
服用期間が短いと生理が来ない場合がある
マーベロンを服用することで生理日をずらすことができますが、生理のタイミングを早める場合は服用期間が短いと生理が来ないこともあります。
生理をずらしたい場合は、休薬する前までの服用を最低でも10日間は続けてからにしましょう。
途中で生理が起こる場合もある
マーベロンは生理日を遅らせることも可能ですが、本来の生理のタイミングから10日以上経過すると破綻出血や消退出血が起こってしまいます。
そのため、生理を遅らせる場合は長くても7〜10日までにとどめるようにしましょう。
マーベロンの副作用について
マーベロンは配合されているホルモン量が少ないため、副作用が起こりにくいピルといわれていますが、全ての人に副作用が起こらないとはいえません。
マイナートラブルが起こることもある
基本的にピルの服用を始めると、以下のようなマイナートラブルと呼ばれる軽い副作用が起こることがあります。
- 吐き気
- 頭痛
- めまい
- 不正出血
- 乳房の張り
これらの副作用は、体がピルに慣れることにより症状が落ち着いてきます。ほとんどの場合、服用開始から2〜3か月で治ってくるでしょう。
長期間の服用により抑うつ症状が現れることがある
マーベロンは第3世代に分類される低用量ピルで、男性ホルモンを抑える効果が高いため、主にニキビの治療や多毛症の改善に使われます。
しかし、長期的にマーベロンを服用することで抑うつ症状が現れる場合もあります。そのため、ピルを服用していくためには自分の体に合ったものを選ぶことが大切です。
抑うつ症状などが現れることが心配な人や、ピルを飲んでいてそのような症状が起こった人は、まず医師と相談してピルの服用を中止したり、種類を変更したりすることを検討してみましょう。
マーベロン服用時の注意点
ピルは毎日1錠を正しく服用することで避妊効果が得られる薬です。飲み忘れはピルの避妊効果が弱まってしまうため、毎日の服用をきちんと習慣づけるようにしましょう。
また、ピルの実薬を服用中に激しい下痢や嘔吐が続いた場合、薬の成分が十分に吸収されていない場合があります。このような状況だとピルを服用していても妊娠する可能性があるため、ほかの避妊方法を併用してください。
ピル服用中に激しい下痢や嘔吐があったり、飲み忘れが複数回あったりして休薬期間中に生理（消退出血）が起こらない場合は、妊娠している可能性も考えられます。自身で妊娠検査薬を実施し、医療機関を受診するようにしましょう。
低用量ピルのマーベロンを服用したい場合は医師に相談を
マーベロンは、避妊効果はもちろんのこと、男性ホルモンの作用を抑える黄体ホルモンを含むため、ニキビなどの肌荒れ改善にも効果が期待できる低用量ピルです。
国内で低用量ピルを服用するには、必ず医師の診断・処方を受ける必要があります。様々な低用量ピルがある中で特にマーベロンを服用したいと考えている場合は、まずは医師に相談してみましょう。病院やクリニックへ行くのが難しい人は、オンライン診療を利用するのもよいでしょう。
オンライン診療では、全国どこでも自宅で簡単に医師の診察を受けることができるうえ、処方薬も自宅や指定の場所に届くので、わざわざ病院まで行く手間がかかりません。
医師以外のほかの人に顔を合わせることもなく、待ち時間のストレスも削減できるため、ぜひ検討してみてください。
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