低用量ピルの服用時間を決めた方がよい理由
低用量ピルは毎日1錠を忘れずに服用することで、99％以上の避妊効果を得られる薬です。
そのため、服用を忘れないようにすることが非常に重要で、低用量ピル服用の開始時にはあらかじめ服用時間を決めていた方が管理をしやすくなります。
どの時間帯でも問題ありませんが、飲む時間が定まっていないと飲み忘れや服用時間が大きくずれるリスクが高まり、これにより避妊効果が弱まったり、不正出血の原因になったりするので注意が必要です。
低用量ピルの効果を得るためには、毎日同じ時間に忘れずに1錠ずつ服用するほうがよいでしょう。
低用量ピルを飲む時間がずれると起こる症状
それでは、実際に飲む時間がずれることにより、どういった症状が起こり得るのでしょうか。
12時間以上ずれると避妊効果が弱まる可能性や不正出血の可能性がある
低用量ピルを服用する時間が決まった時間よりも12時間以上ずれてしまった場合、避妊効果が弱まってしまったり、不正出血が起こったりする可能性があります。
基本的に低用量ピルは最後の服用から24時間以上経ってしまった場合、飲み忘れた分をすぐに服用するなどの正しい対処法をとらなければいけません。
12時間以内の場合、すぐに避妊効果が弱まるとはいえませんが、できるだけ服用時間はずれないように注意しましょう。
毎日バラバラの時間だと不正出血しやすい
また、低用量ピルの服用時間が毎日バラバラだと不正出血が起こりやすくなります。
もし、服用する時間が定まっていなかったことで不正出血が起こってしまった場合は、次の生理がくるまで低用量ピルの服用を中止しなければいけません。また、低用量ピルの服用を中止している間はコンドームなどのほかの避妊方法で対応します。
このような状況を避けるためにも、できる限り毎日同じ時間に服用できるよう、スマートフォンのアラーム機能などを使い、服用時間を固定することをおすすめします。
ただし、不正出血は服用をしはじめた頃によく起きる症状の1つでもあります。飲む時間がバラバラだったとしても、12時間以内のズレであれば必ずしも服用の効果がなくなったとはいえません。不安な場合は、オンライン診療などを利用して医師に相談してみるのもよいでしょう。
低用量ピルを飲む時間がずれてしまったときの対処法
低用量ピルは毎日同じ時間に服用する必要があると分かっていても、時間通りに服用できなかったり、服用を忘れてしまったりすることもあります。
もしも低用量ピルの服用時間がずれてしまった場合は正しい対処が必要です。
12時間以内のずれであれば誤差の範囲内
低用量ピルの服用では、12時間以内のずれであれば特に問題なく、誤差の範囲内だといえます。気付いた時点ですぐに、その日の分の低用量ピルを服用するようにしましょう。
また、12時間以内のずれであれば、飲み忘れに気付いた時点でその日の分の低用量ピルをすぐに服用してください。
12時間以上ずれてしまった場合はすぐにずれた分を服用
もしも、前日の服用時間から12時間以上24時間以内にずれに気付いた場合、ずれた分の低用量ピルをすぐに服用します。
また、その次の分の低用量ピルも、間隔をあけずにいつもの決まった時間に飲むようにしましょう。
24時間以内に飲み忘れた分を服用できていれば、ただちに避妊効果が薄れる事はほとんど無いため、直ちに服用をやめる必要はありません。
24時間以上ずれてしまった場合は前日分と当日分を服用
前回の服用から24時間以上経ってしまっている場合、前日分と当日分を服用するようにしましょう。
24時間以上経過していて、ずれた分がシートの4週目以外の場合は気付いた時点ですぐにずれた分を服用しましょう。その後、その日の分の低用量ピルも決まった時間に服用します。
このような場合、確実な避妊効果が期待できないため、7日間継続して服薬ができるまではコンドームなどの避妊具を使用するか、性交を避けるようにしてください。
48時間以上ずれたときは服用を中止し、次の生理から新しいシートを服用
低用量ピルを服用する時間が最後の服用から48時間以上経ってしまっている場合は、服用を中止して、次の生理が始まったタイミングで新しいシートのピルを飲み始めましょう。
この場合、新しいシートを飲み始めるまでに消退出血が起こる可能性もあります。
また、避妊効果が低下している可能性があるため、性交を控えるか、コンドームを使用するようにしてください。
また、飲み忘れから48時間以上経過した後に性行為があった場合、避妊効果が失われている可能性もある為、緊急避妊も検討しましょう。
不安な場合、抱え込まずにすぐに医師や薬剤師に相談する事が大事です。
28錠タイプで21日間〜28日間の偽薬を飲み忘れた場合は問題なし
低用量ピルのタイプには21錠タイプと28錠タイプがありますが、28錠タイプは21～28日目の錠剤は成分が配合されていない偽薬（プラセボ錠）となっています。
そのため、21～28日目の低用量ピルをいつもの時間に飲み忘れてしまった場合は特に心配することはありません。
飲み忘れた偽薬は処分して、7日間の休薬期間を終えたら、次のシートの低用量ピルを飲み始めましょう。
低用量ピルを飲む時間を変えたい場合は医師に相談して
低用量ピルの時間をどうしても変えたい場合は、前回の服用からどれだけ時間がずれるかで避妊効果に影響が出るかが変わってくるため、医師の指導の下、正しい方法で時間を変更するようにしましょう。
低用量ピルの服用時間を変える、または日にちをずらすことによって、生理を早めたり遅くしたりする場合は飲んでいる低用量ピルの種類などでも方法が異なります。
自己判断で飲む時間を変えたり、日にちをずらしたりすると、不正出血が起こったり、避妊効果が弱まる可能性もあるので注意しましょう。
すぐに病院にいけない場合はオンライン診療を検討してみて
すぐに病院やクリニックへ行くことができないという方は、オンライン診察を活用してみるのもよいでしょう。病院へ行くことを躊躇してしまったり、不安な症状や状況をすぐに解決したりしたい場合、オンライン診療なら自宅にいながらすぐに受診することが可能です。
また、処方箋も自宅に届けてくれるため、病院での待ち時間のストレスや足を運ぶ時間の削減にもつながります。
ピルの服用中は、飲む時間のタイミングや、ズレてしまったときの影響など、不安になることが多いものです。そういった際には、ぜひオンライン診療を利用して、安心して服用を続けられるようにしましょう。
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