にきびを潰した後の対処法とは？〜にきびや周辺を触らないようにすることが大切〜

にきびを潰してはいけない理由

まず、にきびを潰してはいけないといわれる理由について理解しましょう。

にきびを潰してはいけないのは、にきびが悪化する可能性があるためです。にきびは毛穴に皮脂がたまることをきっかけに生じますが、自分でにきびを潰して中身を押し出そうとすると、皮脂を十分に押し出すことは困難で毛穴の中に中途半端に皮脂が残った状態になってしまいます。これにより炎症が悪化し、かえってにきびの治りが悪くなることもあります。

また、にきびには毛穴に皮脂がたまっている“面ぽう”と呼ばれる状態や炎症が起こって赤みが生じる“丘疹(きゅうしん)”、炎症が悪化して皮脂とともに膿がたまっている“嚢胞(のうほう)”など、進行度合いによってさまざまな種類があります。炎症が生じているにきびでは、潰すことによってにきび跡が残りやすくなる恐れもあるため注意が必要です。

にきびを潰した後の対処法

にきびを潰してしまった場合には、それ以上にきびやその周辺に触ることを控えましょう。潰したにきびに触ってしまうと、傷口から細菌が入り込み炎症が悪化することでにきび跡が残りやすくなることがあります。また、潰したにきびから血や膿などの内容物が出ている場合には、清潔なティッシュで優しく拭き取っておきましょう。その後は、炎症の悪化を防ぐためにも可能な限り皮膚科を受診することが望ましいといえます。

なお、潰したにきびに痛みが生じている場合や赤く腫れている場合などには炎症を抑えるために治療が必要となるため、なるべく早く病院を受診することを検討しましょう。

にきびは皮膚科で治療することが大切

潰したいほど気になるにきびがある、今にも潰れてしまいそうなにきびがあるなどの場合には、潰す前に皮膚科の受診を検討するようにしましょう。皮膚科では、本人のにきびの状態に合わせて適切な治療が行われ、治療によって改善・予防が期待できます。具体的な治療方法としては、薬物治療のほか、必要に応じて面ぽう圧出、ケミカルピーリング、レーザー治療などが検討されることもあります。

面ぽう圧出

なかでも、潰れてしまいそうな炎症が生じているようなにきびの場合は、面ぽう圧出と呼ばれる治療が選択されることがあります。面ぽう圧出とは、にきびの表面に針で穴を開け、専用の医療器具で中にたまった膿や皮脂を押し出す治療方法です。炎症を軽快させる効果が期待されており、保険適用で治療を受けることができます。

 にきび治療の塗り薬・飲み薬

すでに炎症が生じたにきびの治療では、アダパレンという塗り薬と、炎症を和らげるための抗生物質が処方されることが一般的です。抗生物質は塗り薬と飲み薬があり、組み合わせて治療が行われます。これらの治療の多くは保険適用で受けられます。

アダパレンは毛穴を詰まりにくくし、にきびの進行を抑える治療薬です。ただし妊娠中の方や妊娠を予定している方は使用ができないほか、初期の副作用として皮膚の乾燥や赤み、かゆみなどが生じることがあるため、医師の指示をよく聞いて使用するようにしましょう。なお炎症が生じたにきびが改善された後も、再発予防の目的でアダパレンの塗布を継続することが一般的です。

 ケミカルピーリング・レーザー治療

ケミカルピーリングやレーザー治療は保険適用外の治療です。ケミカルピーリングとは、皮膚に化学薬品を塗布することによって皮膚表面を剥がして行う治療方法です。にきびの場合、皮膚の表面を薄く剥がすことによって毛穴が開通し、毛穴に詰まった皮脂や膿が排出されるほか、にきびが生じにくい皮膚を作ることが期待できます。ケミカルピーリング後は皮膚に赤みやかさつきが生じることがありますが、約2、3日で治ることが一般的です。

一方、レーザー治療とは医療用レーザーを照射することによって炎症のあるにきびを治癒に向かわせ、健康な肌へと導く治療方法です。レーザー後は色素沈着や、赤みが生じることがあります。気になる症状がある場合は、医師に相談するようにしましょう。

 にきびは治療で改善・予防が期待できる

にきびはよくある皮膚トラブルと考える方もおり、病院を受診せず自己解決しようとする方も少なくありません。しかし、自己判断による間違ったケアにより悪化してしまう可能性があるため、まずは皮膚科の受診を検討しましょう。皮膚科で治療を受けることによって早く改善することが期待できるほか、にきび跡を目立ちにくくしたり、にきびが生じにくい肌作りを目指したりすることも可能です。

ルサンククリニックでは丁寧なカウンセリングの後、本人に適した治療を提案します。無料カウンセリングも実施しているため、お気軽にご予約ください。